802.11 AC の導入 - 革命、それとも進化?|NetScout
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802.11ac の導入 -
革命、それとも進化?

ワイヤレス LAN (WLAN) に対するこれらの追加の需要は、より高いレートでより以上の帯域幅を提供できるワイヤレス・インフラストラクチャの再設計およびアップグレードへのプレッサーを激化しています。ネットワーク専門家は、それを達成する方法を見つけるタスクに従事することが多々あります。
高まり続ける無線帯域幅の需要と BYOD の増加が、容量とスループットを増加させ、輻輳問題に対応するための新たな規格の開発を推し進めています。

最新の市場標準規格は超高スループット (VHT) 規格 02.11ac で、2013 年 12 月に批准されました。この新規格をサポートする多数の製品が既に市場に出回っていますが、デバイスタイプおよび製品リリース日によりサポートされている規格面は異なります。

企業は、802.11ac の導入時期、計画の方法を決断し、適切な時期に移行を実施する必要があります。その決断は組織によってそれぞれ異なり、当面のニーズと長期的なビジョンによって左右されます。

組織が適切な時に正しい判断を下すためには、ネットワーク・エンジニアはテクノロジーがもたらすもの、そして導入時の各種オプションを理解する必要があります。このホワイトペーパーでは、802.11ac 規格の背景にある技術、その潜在的なメリット、そして無線ネットワークの将来の展開を計画する上で検討すべき要素について説明しています。

より大きいワイヤレス容量の必要性

モビリティとコネクションレス・プロトコルに対するユーザー需要の急増により、企業内でのワイヤレス容量に対する要件の爆発的な増加が見られています。会社提供のノート PC かタブレットか、あるいは社員各自のデバイス (BIOD) かを問わず、ユーザーは、モバイルアプリケーションが有線アプリケーションと同じペースを保つことを期待します。ユーザーは、デバイスを使用して、パフォーマンスの遅延や遅延なくどこからでもアプリケーションにアクセスできることを望んでいます。

最近の機器販売状況は、一見明るい見通しを約束します。ABI Research によると、スマートフォン、タブレット、eリーダーを含むモバイルデバイスは Wi-Fi デバイス売上の 64% を占めています。さらに、ABI Research によると、2015で販売されている Wi-Fi デバイスの 68%で 5GHzのサポートが利用可能になっています。従来の見識からはこれら 2 つの展開により帯域幅のピンチが緩和されると思われます。理論上は、モバイルデバイスはデータ消費量が少なく、5GHz 帯域はより多くのスペクトルを提供します。

現実は、Wi-Fi デバイスは容量ピンチを悪化させている傾向にあります。モバイルデバイスが増えると、ユーザーがワイヤレス・ネットワークにデバイスを複数台接続する機会も増えます。モバイルデバイスにはまた、より低い最大データレートのサポートという欠点もあり、これにより近隣デバイスすべてのワイヤレス容量が低減されます。新デバイスの 68% が 5GHz のサポートを提供するという事実により、懸念が一部緩和されますが、それでも 32% のデバイスはまだ高品質 2.4GHz Wi-Fi へのアクセスを必要としています。さらに、スマートウォッチやシングル・ファンクション「モノのインターネット」(IoT)など、多数のより新しいデバイス・セグメントは、既に混雑している 2.4GHz 帯域しかサポートしていません。
802.11ac の 2 つのレベルでの導入決定をお読みください。レベル 1 は前の規格 802.11n と比較しての 802.11ac の技術的利点の理解で、アップグレードが必要かどうかを決定します。レベル 2 では、どの 802.11ac テクノロジーが企業に適切かを理解し、低密度、住宅環境用のテクノロジーを無効にします。

新規格の紹介:802.11ac

802.11ac は、高速ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク (WLAN) 用の最新規格です。IEEE は、技術の発展を取り入れ WLAN テクノロジーの未使用機能をフルに活用するための新しい規格を策定しました。IEEE はまた 802.11ac を、802.11n や 802.11a を含む前のすべての 5GHz 規格と下位互換にすることも慎重を極めています。

IEEE 802.11 作業部会が、Wi-Fi チャンネル 36 ~ 165 を含む 5GHz 専用の規格 802.11ac を策定した主な理由は 2 つあります。その 1 つは Wi-Fi 導入を 5GHz 帯域に向けることです。Wi-Fi チャネル 1 ~ 14 を含む 2.4GHz 帯域は、Wi-Fi アクセスが望まれる多くの環境で混雑しています。2 つ目の理由は、802.11ac 規格に指定されている改善は 2.4 GHz 帯域では周波数スペクトルが限定されるため稀だということです。

幸いなことに、それは 2.4GHz 帯域に関連するため、大多数の 5GHz Wi-Fi デバイスは 2.4GHz Wi-Fi もサポートしています。最新の Wi-Fi デバイスが 2.4GHz チャンネルに接続する際、それは 802.11n を使用します。その同じデバイスが 5GHz を通して接続する場合にはそれは 802.11ac を使用します。

802.11ac は、その技術的な進歩の一部はエンタープライズ・ワイヤレス・ネットワークにとって適切でないため、特に導入が微妙なテクノロジーです。802.11ac を策定したエンジニアは、Wi-Fi が住宅用と商用共に良く使用されているテクノロジーであることを認識しており、IEEE は、それぞれの使用事例に対して異なる 802.11 改訂を策定するのではなく、単一の single 802.11ac 改訂をできるだけ早急に行うことを選択しました。

Wi-Fi 認定 ac 製品:
主な利点

  • 高いデータレート - 通常の Wi-Fi 認定 n ネットワークの 2 倍以上である、最高 1.3Gbps までのデータレートを提供します。
  • 高容量 - Wi-Fi 認定 ac ネットワークには、輻輳問題に対処するためにパフォーマンスを下げることなく、より多くのデバイスを同時に接続できます。
  • 低レイテンシ - Wi-Fi 認定 ac 製品は、ゲーミングやストリーミング・ミュージックなどのアプリケーションにおいて、より高品質なユーザー体験を提供します。
  • 効率的な電力使用 - Wi-Fi 認定 ac における強化は、データ送信時の消費電力の減少を意味します。

図 1:802.11ac の利点。写真提供者:Wi-Fi Alliance。

802.11ac の改善点

802.11ac のパフォーマンスを向上させるための 6 つの技術的改善がなされており、そのうち 5 つはリアルワールド Wi-Fi 展開で利用可能になることが期待されています:

チャネル幅の拡大

802.11ac は、ワイヤレス・データ通信に直交周波数分割多重方式 (OFDM) テクノロジーを使用します。OFDM は、802.11 規格 802.11aに最初の改訂の一部が加えたれた 1999 年以来 IEEE 802.11 規格群の一部となっています。

OFDM は、それが 802.11 規格群に加えられて以来、常に 20MHz 幅のチャンネルを使用するテクノロジーでした。20MHz のチャンネル幅は、適切な速度に達するために十分な幅であるうえ、干渉問題を緩和しますが、大型のマルチチャネル環境の展開が難しくなるほどではないため、選択されました。

現行の 802.11n ワイヤレス・プロトコルは、40MHz のチャンネルを導入しましたが、これはその前の規格での 20MHz チャンネル上のシングルチャンネル速度に対する顕著な改善を提供しました。40MHz 幅のチャンネルは 2.4GHzの 802.11n 展開では推奨されていませんが、5GHz の 802.11n 展開には十分な数の固有の 40MHz 幅チャンネルがあり(注意深い Wi-Fi デザインの一部である場合には12 本)、幅の広いチャンネルのチャンネルごとの速度の利点に低密度環境でアクセスできます。

802.11ac は、80MHz と 160MHz のチャンネル幅をサポートすることでチャンネル帯域幅を増やしました。引き続き 20MHz と 40MHz のレガシーチャンネル帯域幅をサポートしながら、80MHz と 160MHz により 802.11n デバイスおよび AP が到達できるデータレートより高いデータレートを達成できるようになりました。

ただし、幅の広いチャンネルの使用には犠牲が伴います。事実、大きな犠牲が伴います。利用可能なチャンネル数が少ない。全チャンネルでサポートされるデバイス数が少ない。データ通信により高い信号強度が必要です

チャンネル幅を増やすと利用できるチャンネル数が減るのはごく自然なことですが、Wi-Fi の国際的性格により複雑さが増します。5GHz の周波数帯域の使い方についての規則は、Wi-Fi が展開される国によってさまざまです(表 1 を参照)。

米国では、5GHz帯域についての規則は比較的寛大です。802.11ac では 6 つの 80MHz チャンネルから選択でき、そのうち 2 つは広く使用可能な帯域幅で 4 つはDFS (dynamic frequency selection、動的周波数選択) の使用が必要です。これは IEEE 802.11h 改訂に基づきます。802.11ac Wave 2 は、一部のデバイスに対して 160MHz チャンネルの選択を追加していますが、この執筆時点ではそれらは非常に稀です。160MHz チャンネルが使用される場合、非 DFS デバイスでは 1 つしか使用できなませんが、DFS 対応デバイスでは 3 つまで使用できます。ヨーロッパでは、802.11ac は 4 つの 80MHz チャンネルが使用可能で、Wave 2 では 160MHz チャンネルは 2 つです。一方、19非重複の 20MHz チャンネルが利用可能です。

  DFS* を含む DFS を含まない
チャンネル・サイズ US ヨーロッパ US ヨーロッパ
40 MHz 6 9 4 2
80 MHz 3 4 2 1
160 MHz 1 2

* DFS = Dynamic Frequency Selection – for avoiding interference with weather radar

Table 1 - Available 802.11ac channels.


DFS を使用しない場合、ヨーロッパでは利用可能な 80MHz チャンネル数は 1 つ、米国では 2 つに減るため、80 MHz または 160MHz 802.11ac を効果的に導入するためには AP とクライアントでの DFS 対応が必要です。

多数の企業にとっては、DFS 限度を超える 80MHz と 160MHz チャンネルについて問題があります:幅の広いチャンネルはより高い信号強度を必要とします。80MHz または 160MHz チャンネルを使用すると、信号強度不測または干渉過剰によりWi-Fi データ送信が失敗する可能性が大きくなります。この問題は、スマートフォンなどのモバイルデバイスではユーザーが予期されない向きに置いたり動かしたりすることが多いため、特に顕著です。狭いチャンネルの使用により、データの送信が信号強度と干渉レベルの変動に対してより回復力があるようにすることで、それらの予期されない失敗を一部緩和できます。

チャンネル・ボリューム、デバイス互換性、およびデータの回復力に関連した問題に対し、ほとんどのエンタープライズ Wi-Fi は 20MHz 幅のチャンネルを日常的なネットワーク・アクセスに使用することで性能を改善できます。これは、802.11ac の最ももてはやされている機能の一つを中立化する事実です。

変調および符号化方式の効率化

80MHz 幅のチャンネルはエンタープライズ WLAN の展開における手助けというより誇大広告であるということをお読みになったとしても、恐れるに足りません。802.11ac アップグレードから得られるリアルワールドの利点の一つは、各無線波により多くのデータを詰め込めるという事実です。802.11ac は 256-QAM と呼ばれる高次の変調を取り入れています。256-QAM は 1 つの OFDM 記号でエンコードできるビット数を 8 つに増やします。802.11n でび最高次の変調は 64-QAM で、これは記号ごとに 6 ビットしか使用できませんでした。これは、ビットレート 33 パーセントの改善です。

256-QAM の欠点は、それにより RF デザインが非常に困難になるため、エンタープライズ Wi-Fi 展開では利用できないことが多いという点です。256-QAM では、データの送受信に成功するためには非常に高い信号対雑音比が必要です。低密度、低移動性の住宅環境では、これは多くの場合問題ありません。より移動性でユーザー密度の高い環境では、256-QAM の論理的な利点は実現されないことが多いのが現状です。

新しい非標準的な変調およびコーデングスキームも開発されていますが、これは低密度、非移動性環境によりいっそう的を絞ったものです。1024-QAM は、各 OFDM 記号ごとに 10 ビットのデータを送信できるようにすることで 256-QAM を改善します。この執筆時点では、1024-QAM が広く適用されているか、またホームゲーマーやその他の静的デバイスの高速 Wi-Fi 接続を求めるための専門技術として定着するかは定かではありません。

802.11ac の残る 3 つの改善は、データレートに影響することなくスループットを改善することを意図したものです。

ビームフォーミング

トランスミット ビームフォーミング (TxBF) は、802.11ac AP がより方向性のあるワイヤレス信号を配信できるようにすることを意図したテクノロジーです。ビームフォーミングの理論上の利点は、意図された受信デバイスが強い信号を聞き取ることができるに対し、その AP 周辺領域の残るデバイスでは聞こえないという点です。これは理論上 2 つの目的を達成します:意図されたデバイスがより高いレートのデータを受信し、同一チャンネルを占めている可能性のある近辺のワイヤレス LAN の干渉レベルを下げることです。

802.11ac では AP が TxBF をサポートすることが必要ですが、ビームフォーミングのリアルワールド・インパクトは取るに足りません。TxBF は 802.11n APとデバイスの場合と同様、802.11ac デバイスのオプション機能です。最新の 802.11ac デバイスは、送信時には TxBF をサポートせず、AP が TxBF の効果を最適化するために使用しなければならない交渉プロセスはサポートしません。この理由で、802.11ac AP での TxBF のサポートは多くの Wi-Fi 展開にとって期待はずれの結果となっています。

一方、環境によっては TxBF の非標準的なオフシュートが Wi-Fi パフォーマンスを改善することが発見されています。アダプティブアンテナの使用 -AP からデバイスへのデータ送信を方向づけるためにデザインされた 60 度のアンテナのアレイは、大多数のデータがデバイスへのダウンリンクであり、デバイスが使用中は通常静止している環境でメリットがあることが実証されています。TxBF と同じ原理でのアダプティブアンテナの使用 - Wi-Fi は AP からデバイスへのデータが方向付けされているときに機能と性能が最高となります。802.11ac AP とワイヤレス・ルーターでアダプティブアンテナをサポートしているベンダーは非常に少数です。

マルチユーザー MIMO + より多くの空間ストリーム

802.11ac のリアルワールドでの改善の残る 2 つ - マルチユーザー MIMO (MU-MIMO) と空間ストリーム数の増加 - はいっしょにまとめることができます。

MIMO (Multiple Input Multiple Output) は 1 つのチャネルをとおして一時に複数のデータストリームを送受信することを意味します。MIMOは 802.11n でサポートされていましたし、802.11ac でもサポートされていますが、デバイスではオプションとなっています。

802.11ac では理論上、マルチユーザー MIMO を使用し、複数クライアントへの同時送信をサポートします。これにより、AP のアンテナをもっと使用できるようにすることでチャンネルの使用率が改善されます。802.11ac Wave 1 は MU-MIMO をサポートしていませんが、802.11ac Wave 2 ではサポートしています。この執筆時点では、Wave 1 AP とデバイスは広く利用可能ですが、Wave 2 によるサポートは AP に限定されており、デバイスでは MU-MIMO はサポートされていません。

802.11ac はまた、空間ストリーム数の増加を MU-MIMO の一部としてサポートしています。802.11n ではシングルユーザー MIMOを使用して 4 つまでの空間ストリームがサポートされていましたが、802.11ac は MU-MIMO を使用して 8 つまでの空間ストリームをサポートします。

MU-MIMO はリアルワールド環境ではまだデビューしていないテクノロジーであるため、それが実際にパフォーマンスを改善するか、改善するとしたらどの程度かという疑問が当然のことながら残っています。MU-MIMO が宣伝どおりに機能したとすると、それは Wi-Fi 性能の劇的な改善につながります。大多数の通信がデバイスへのダウンリンクであるような環境では特にそうです。MU-MIMO が機能するためには TxBF が必要であるため、前述の TxBF についての疑問は MU-MIMO にも当てはまります。

802.11n ではデータは各ユーザーに順番に送信されていましたが、802.11ac では同時に複数ユーザーに送信されます。

  802.11n 802.11ac
周波数帯域 2.4GHz と 5GHz 5GHz
チャンネル幅 20 と 40MHz 20、40、60、80MHz
(オプション 160MHz)
空間ストリーム 1 ~ 4 1 ~ 8 (クライアントあたり最大 4)
マルチユーザー MIMO なし あり
シングル・ストリーム 最大クライアント・データレート 150Mb/s 433MB/s (80MHzチャンネルの場合)

表 2:802.11n と 802.11ac プロトコルの比較

GCMP セキュリティ・プロトコル

GCMP (Galois mode cipher block chaining, message authentication code protocol) は、Wi-Fi 性能を改善できる暗号化方式ですが、現時点では Wi-Fi AP とデバイス・ベンダーによってサポートされていません。

このセキュリティ・プロトコルを 802.11ac と併用する場合、ほとんどの面では 802.11n の場合と同様です。WEP または TKIP を使用する場合には 802.11ac データレート(VHT レートという)は利用できず、これは 802.11n の HT レートにも当てはまります。この理由で、802.11n または 802.11ac を使用する Wi-Fi ネットワークでは、WPA2 認証に必要な暗号化方式である AES-CCMP の使用を設定すべきではありません。

802.11ac ではまた GCMP (Galois/Counter Mode Protocol) も使用できますが、GCMP の将来は明らかではありません。CCMP と同様、GCMP は暗号化とデータ整合性を提供しますが、CCMP とは異なり、各データブロックに対して個別に Galois Field Multiplication という認証方式を使用します。GCMP での Galois Field Multiplication の使用により、データを順次ではなく、データブロックを並行して暗号化できるため、暗号化時間を短縮できます。残念ながら、Wi-Fi AP やデバイスのメーカーで GCMP を近い将来に採用することを示しているところはありません。

NETSCOUT は、現在サポートされている 802.11n アダプターを使用して 802.11ac AP の検出、解析、およびトラブルシューティングを行う機能が装備されています。これは、ネットワーク内の 802.11n や 802.11a のクライアント数、これらのクライアントが接続されている AP やネットワーク チャンネルの 802.11n や 802.11a クライアントによる使用率などの主要メトリクスを提供します。リアルタイムで 802.11ac 管理フレームをデコードすることで、エンジニアは AP の VHT 能力を検出し、レガシークライアントの存在に起因した 802.11ac ネットワークでのパフォーマンス問題をトラブルシューティングできます。

フェーズごとの紹介

802.11ac は 2 つのフェーズに分けて市場に紹介されており、3 つ目の非標準フェーズが続く予定です。

最新 802.11ac アクセスポイントとデバイスによる 802.11ac Wave 1 のサポート。802.11ac Wave 1 では AP が最大 80MHz のチャンネル幅、256-QAM 、およびシングルユーザー MIMO、ビームフォーミングで最大 4 つまでの空間ストリームの使用をサポートすることを必要とします。

次のフェーズである 802.11ac Wave 2 は現在一部の AP でさぽーとされていますが、デバイスではまだサポートされていません。802.11ac Wave 2 では、最大 160MHz のチャンネル幅(連続 160MHz チャンネルまたは「80+80」チャンネル構成の一部としての分割チャンネル)、および 最大 8 つまでの空間ストリームを使用する MU-MIMO を使用できます。

新規格導入時期を選択する

802.11ac は 2 段階の質問を投げかけます。802.11ac へのアップグレードは必要か、必要ならいつアップグレードすべきか?

802.11ac と 802.11n は、802.11a、802.11b、802.11g といったレガシー Wi-Fi テクノロジーと比較して著しいパフォーマンスの改善を提供します。802.11a、802.11b、または 802.11g がお使いの最新 Wi-Fi テクノロジーである場合には、アップグレードを推奨します。

802.11n が最新の Wi-Fi テクノロジーであれば、アップグレードの決定は状況により異なります。

ネットワーク専門家が自問する質問:
  • ユーザーはモバイルか?
モバイルなら 802.11ac はパフォーマンスのアップグレードをほとんど提供しない。実際、パフォーマンスはほぼ同等のまま。モバイル・デバイスは通常、狭いチャンネルでは低信号レベルでデータの受信に成功するため、狭いチャンネルでベストな結果が得られる。802.11n と 802.11ac は共に最も狭いチャンネル帯域幅として 20MHz をサポートする。
  • 高密度環境か?
高密度の場合、802.11n と 802.11ac は同様な(ときには全く同じパフォーマンスレベルを提供する。高密度の環境は AP の数が多く、データエラーがまれな場合に最善。20MHz の幅のチャンネルは、AP の数が多く、小チャンネル、隣接チャンネルのカバレッジが重複しない場合に最適。20MHz の幅のチャンネルを使用すると、40MHz、80MHz、または 160MHz のチャンネルを使用した場合よりも低信号レベルでデータの受信に成功陶歌目、データエラーも最小化できます。
  • 一貫性の方が高スループットよりも重要か?
一貫性が第一目標であれば、802.11n と 802.11ac で同様な結果が得られます。チャンネル幅が増えると、周波数スペクトルをカバーする AP の数が減るため、スループットが増える傾向があります。幅広いチャンネルで 802.11ac を使用すると、HD ビデオ・ストリーミング、大量ファイル転送、ゲーミングなど、低密度、高スループット・アプリケーションの効率が上がります。ただし、幅の広いチャンネルでは、カバレッジの重複が起きやすく、データ受信により高い信号レベルを必要とするため、一貫性を低下させる傾向があります。
  • (Wi-Fi に関して)私は孤立しているか?
5GHz チャンネルを制御できる環境に Wi-Fi を展開する場合には、802.11ac は多くの場合 802.11n より高いスループットを提供します。隣接チャンネルがなければ、多くの場合 802.11ac AP は未使用の周波数スペクトルを見つけて 80MHz幅チャンネルを使用できます。隣接チャンネルがあれば、狭いチャンネルの方が隣接チャンネルの活動がある中で Wi-Fi デバイスがより一貫してデータを受信できるため、20MHz幅のチャンネルが最適なことが多々あります。

802.11ac の実装計画

802.11ac へのアップグレードを決定した場合には、以下のような追加の要素についても考慮する必要があります。考慮する必要のある要素:
  • ネットワークのアップグレード
  • チャンネルの割当
  • DFS チャンネル使用の影響
  • 古い規格の影響
NETSCOUT は、現在サポートされている 802.11n アダプターを使用して 802.11ac AP の検出、解析、およびトラブルシューティングを行う機能が装備されています。これは、ネットワーク内の 802.11n や 802.11a のクライアント数、これらのクライアントが接続されている AP やネットワーク チャンネルの 802.11n や 802.11a クライアントによる使用率などの主要メトリクスを提供します。リアルタイムで 802.11ac 管理フレームをデコードすることで、エンジニアは AP の VHT 能力を検出し、レガシークライアントの存在に起因した 802.11ac ネットワークでのパフォーマンス問題をトラブルシューティングできます。

ネットワークのアップグレード

802.11ac へのアップグレードを計画している組織はまた、イーサネット・アクセスとアップリンク・ネットワークのアップグレードも検討すべきです。例えば AP リンクが現在 100MB であれば 1GB にアップグレードすべきで、1GB であれば 2GB へのアップグレードをご検討ください。アグリゲーション・リンクは 802.11ac AP をすべて収容できるようにサイズ変更する必要があるかもしれません。

既存のプロトコルと新しいプロトコルを共にサポートするネットワーク・パフォーマンス計画ツールも、エンジニアが WLAN に十分な容量があるかを評価する際に手助けになります。チャンネル幅、チャンネルの重複、MCS カバレッジなど、主要業績指標の可視化を提供する計画ツールを使用することで、ネットワーク・エンジニアは高スループットが達成できる領域を判定し、高いクライアント密度をサポートできる領域を素早く見つけることができるようになります。

チャンネルの割当

802.11ac へのアップグレードを計画する際にはチャンネル割当計画を立てることが重要です。20MHz チャンネルが必要か、より広い 40MHz、80MHz、160MHz 幅のチャンネルを検討すべきかを決定する必要があります。計画ツールは、異なる AP が同じ空間をカバーすることが期待される場所を見せることができる必要があります。重複する AP が同じチャンネル上にある場合、それらは互いに干渉し合います。そのような状況では、エンジニアがチャンネルの割当と AP 場所を調整して、チャンネルの輻輳を回避する必要があります。

DFS チャンネルの影響を評価する

802.11ac で使用する 5GHz の帯域幅には、DFS (Dynamic Frequency Selection、動的周波数選択) 機能によってレーダーと同じ周波数範囲の使用を回避する必要のあるチャンネルが含まれています。ネットワーク管理者はこれらのチャンネルをネットワークで使用可能にするかどうかを選択できます。52 ~ 144 の Wi-Fi チャンネルは DFS を使用して、それらのチャンネルで追加の帯域幅を提供する必要があります。その欠点は、DFS チャンネルを使用する AP はレーダーが検出されたらそのチャンネルから避難しなければならない点です。状況によっては、DFS チャンネルを使用可能にすることでチャンネルの変更が頻発し、パフォーマンスに悪影響が出る可能性があります。

スペクトラム分析を組み込んだ計画ツールを使用すると、ネットワーク・エンジニアは各チャンネル上の RF 信号を検出・測定し、DFS チャンネルを使用できるかそれとも占有されているかを判断できます。スペクトラム・アナライザで RF 信号を測定することで、DFS および非 DFS チャンネルの低性能の原因となり得るレーダーやその他の非Wi-Fi 干渉源を検出することもできます。スペクトラム・アナライザを使用し、802.11ac 開発用のクリーンな環境を確保することで、後ほど高価なネットワーク再設計が必用になる可能性を回避できます。

低送信レートの影響

802.11下位互換性のありがたくない副作用である低送信レートは、802.11acなど最新テクノロジーのパフォーマンスを妨害する可能性があります。エンジニアは、802.11ac のパフォーマンスが 802.11a や 802.11n デバイスの低送信レートの悪影響を受けるかどうかを測定する必要があります。Wi-Fi ネットワーク・アナライザと計画ツールのスループット可視化機能は、WLAN で必要なユーザー・パフォーマンスが得られるかを判断するために役立ちます。

 
 
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